老齢年金のキホン

老齢年金の基本的な考え方には2つあります。1つは「世代間扶養」ともう1つは「老後の保険」です。

・「世代間扶養」の考え方
当然のことながら、人類がスタートしてから「老齢者」は存在しており、年金制度が導入される以前でも老齢者は生活をしていくことが出来ました。そのような時代に老齢者の生活を支えていたのは、その家族でした。

つまり、老齢になって現役引退(定年退職)してからは、それまで育ててきた子供や孫が働いて、老齢者の生活を支えてたというのが「世代間扶養」です。

しかし、現在では、核家族化が進むにつれて、それまで生活を支えてくれた子供や孫と老齢者が別居するようになったことで、老齢者の生活を保障する為の制度として「年金」が存在しているというものです。

そのことにより、今日の日本の年金制度では「世代間扶養」という考え方のもとで、現在働いている年金加入者(子供や孫)が年金を納めて、その納められた年金で、定年退職した年金受給者(老齢者)の生活保障(扶養)を行っています。

「老後の保険」の考え方

この方法は、若いうちに積立をしておいて、老齢になった時にその積立金を受け取るという方法です。
積立金は、為替取引などで運用することで原資をを増やすことができ、その増額分によって実際に納めた年金額以上の金額を受け取ることも可能となっています。

日本で年金制度がスタートした当初は「積立方式」という方法をとっていました。この方法は、「年金を納めた人が受け取れる年金」ということができ、ある意味公平な年金の制度だと言うことが出来ます。

つまり、自分が払った年金額に対して将来受け取ることができるものなので、現在の年金問題のように“払い損”にはなりません。また、自分が払った年金額に対して受け取れるものなので、受け取ることが出来ない場合は、自業自得としか言えません。

例えば、現在の年金制度では、原則として累積で25年以上年金を払っていなければ受け取ることが出来ない為、たとえ24年間払っていても受け取れないことになります。 一方、積立式の場合は、支払い者と受け取り者が同一である為、金額は少なくなっても払った分の年金は受け取ることが出来るようになります。

ただし、積立方式の欠点として、国の経済状況と高齢化の問題があります。

具体的には、かつての高度経済成長やバブル、バブルの崩壊などによる急激な経済状況の変化に対応しきれないということです。
納めた当時の物価価値と現在の物価価値の違いは、急激に変化した場合、積立金の運用だけでは対応しきれません。

また、高齢化の問題においては、仮に40年間年金を納めても、年金を受け取っている期間が20年であれば、毎月納めていた年金額の2倍程度しか受け取ることが出来ない為、生活を保障出来るほどの金額にはなりません。生活保障を行う為の不足分を補う為には、国庫から資金をすことになるので、国の財政を圧迫することになってしまいます。

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